セイエド・モハンマド・ハタミ Seyyed Mohammad KHATAMI。イラン大統領。10月31日に来日。イランからの元首クラスの訪日は42年ぶり。イラン・イスラム革命後は初。経済協力が冷え込んだ日・イラン関係の改善を主眼に置いた訪日で、日本経済界に、石油開発など、イランへの投資再開を呼びかけた。97年、改革派の旗手として大統領に就任。98年の国連総会での「文明間の対話」演説などで、革命後、国際社会から孤立状態にあったイラン外交を現実路線で開放。
43年、イラン南西部アルダカン生まれ。イスファハン大学で西洋哲学を、コム神学校でイスラム法学を学ぶ。78年ハンブルクのイスラムセンター所長。79年のイラン・イスラム革命で帰国。80年、国会議員に。82~92年、イスラム指導相。92年、保守派の圧力でイスラム指導相を辞任後、97年の大統領選で保守派候補を破り、大統領に。イラン政体では大統領は行政の長。司法や軍は、イスラム法学者による専門家会議が選出した最高指導者であるハメネイ師が握る。