ふなこし・やすたけ。彫刻家。文化功労者。
2月5日、「長崎二十六殉教者記念像」などの、大理石に直彫りした具象彫刻で知られる彫刻家で、東京芸術大学名誉教授の舟越保武さんが、多臓器不全のため、東京都世田谷区の病院で死去。89歳。
1912年、岩手県出身。東京美術学校(現・東京芸術大学)彫刻科卒業。50年、カトリックの洗礼を受け、以後、カトリック信仰をテーマに、人間の内面を凝視した作品を制作。62年「長崎二十六殉教者記念像」で高村光太郎賞、72年「原の城」で中原悌二郎賞、77年「春」で長谷川仁記念賞を受賞。99年、文化功労者に。エッセイストとしても知られ、「巨岩と花びら」で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。