アマモト・ヒデヨ。俳優。
3月23日、スペイン文化に造詣が深いことでも知られる俳優の天本英世さんが、急性肺炎のため死去。77歳。
1926年、福岡県生まれ。旧制七高在学中に学徒動員。戦後、東京大学法学部に入学するも半年で中退、28歳で俳優座同人となる。54年、「女の園」で映画デビュー。同年の「二十四の瞳」では、大石先生の夫役を演じた。岡本喜八監督作品では「殺人狂時代」の溝呂木博士などの個性的な脇役として欠かせない存在だった。テレビでは、71~73年放映の「仮面ライダー」での死神博士役や、84年放映の「星雲仮面マシンマン」のプロフェッサーK役として知られ、バラエティー番組でも活躍した。スペインに魅せられ、ガルシア・ロルカの詩を舞台で朗読する会を長年にわたり開催。「死んだら遺灰をスペインにまいて」が口癖だった。著書に「スペイン回想」、「スペイン巡礼」、「日本人への遺書」などがある。