イイダ・ツネオ。経済学者。
8月4日、大平内閣のブレーンも務めた名古屋大学名誉教授の飯田経夫さんが死去。70歳。
1932年、大阪府生まれ。55年名古屋大学経済学部卒業。名大経済学部教授を経て、89年国際日本文化研究センター教授などを歴任。この間、87年から88年にかけては名大経済学部長を務め、インドネシア国家開発企画庁のアドバイザーとして、第2次経済開発5カ年計画作成に協力。大平内閣の政策ブレーンとして各種審議会の委員なども務めた。80年「高い自己調整力をもつ日本経済」で、第1回石橋湛山賞を受賞。98年には紫綬褒章を受けた。「地に足のついたエコノミスト」と評され、「ヒラの人たちの頑張り」に代表される日本社会に、安易にアメリカ流経済を持ち込むことに批判的で、その著作はビジネスマンにも多くの読者を生んだ。主な著書に「援助する国される国」「『豊かさ』とは何か」「経済学誕生」「経済学の終わり」などがある。