アシハラ・ヨシノブ。建築家。
9月24日、東京・銀座のソニービルなどの設計で知られる建築家の芦原義信さんが、大腸がんのため死去。85歳。
1918年、東京生まれ。東京帝国大学建築学科卒業後、海軍入り。終戦後はアメリカに留学し、53年にハーバード大大学院を修了した後、インテリアデザイナー、建築家として著名なマルセル・ブロイヤーの事務所に勤務。56年に帰国し、芦原建築設計研究所を設立。同年の中央公論ビルで建築学会賞を受賞。駒沢オリンピック体育館・管制塔・広場、銀座ソニービル、国立歴史民俗博物館(日本芸術院賞受賞)などの設計を手がけたほか、法政大、武蔵野美大の教授、東大の建築意匠の初代教授を務めるなど、後進の育成に力を尽くした。85~86年には日本建築学会の会長を務めた。98年文化勲章受章。2002年には日本建築美術工芸協会が、日本の街並み景観形成、並びに芸術的環境形成に対する功績を称え、「芦原義信賞」を新設したばかりだった。著書に「隠れた秩序」「街並みの美学」「東京の美学」などがある。