カワニシ・トシオ。元プロ野球阪神、近鉄スカウト。
2007年6月25日、江夏豊、掛布雅之、野茂英雄らの名選手を獲得し、球界屈指の敏腕スカウトといわれた河西俊雄さんが、慢性腎不全のため死去。87歳。
1920年、兵庫県生まれ。明石中学(旧制)、明治大学を経て、46年に近畿グレートリング(現ソフトバンクホークス)に入団。新人で盗塁王となり、47、48年と3年連続で盗塁王を獲得。50年に阪神へ移籍。55年に引退した後は同2軍監督や1軍コーチを歴任し、58年にスカウトに就任。安藤統男、遠井吾郎、藤田平、江夏豊、掛布雅之、川藤幸三、山本和行らの入団に尽力。阪神定年後は近鉄に移籍、チーフスカウトとして金村義明、吉井理人、野茂英雄、阿波野秀幸、中村紀洋らを獲得。その人柄の良さで選手たちにも慕われた名スカウトだった。95年のドラフトでは、福留孝介(PL学園)を入団させることができず、その責任をとってチーフ職を退任。97年12月にはスカウト職も勇退したが、その後も毎年春と夏、甲子園球場のバックネット裏で全試合を見続けていた。