イシカワ・トミヤス。登山家。
2008年1月21日、南極大陸最高峰の「ビンソンマシフ」(4897m)の登頂に挑んでいた愛知県山岳連盟会長の石川富康さんが登頂に成功。7大陸最高峰をすべて制した「セブンサミッター」としては、世界最高齢での達成とみられる。
1936年、愛知県生まれ。高校時代に登山に興味を持ち、29歳で登山用品店を開業。その傍ら登山を続けたが、店の経営が忙しく一時は山から遠ざかっていた。48歳のときに「50歳になったらヒマラヤに挑戦する」という目標を掲げ、猛トレーニングを開始。94年当時の日本人最高齢となる57歳でエベレスト(チョモランマ、8848m)にネパール側の南稜から登頂に成功。2002年には65歳でチベット側の北稜から再登頂を果たし、当時の世界最高齢登頂記録をうち立てた。以後、各大陸の最高峰に挑戦し、07年9月に6大陸目となるアフリカのキリマンジャロ(5895m)を制していた。7大陸最高峰のうちオセアニア最高峰は、オーストラリア大陸に限定してコジウスコ(2230m)とする場合があるが、石川さんはより標高の高いニューギニア島のカルステンツピラミッド(4884m)に登頂した。03年に70歳8カ月で世界最高齢のセブンサミッターとなったスペイン人のラモン・ブランコさんはコジウスコを含む8峰に登頂している。著書に「五十歳からのヒマラヤ」がある。