オオヤマ・チュウサク。日本画家。
2009年2月19日、文化勲章受章者で日展会長の日本画家大山忠作さんが、敗血症による多臓器不全のため死去。86歳。
1922年、福島県生まれ。父親は染物師。15歳で上京し、40年に東京美術学校(現東京芸術大学)日本画科に入学するが、学徒出陣のため43年には繰り上げ卒業となり、特別攻撃隊(特攻)要員として南方に送られる。復員後、46年「O(オー)先生」で日本美術展覧会(日展)に初入選。翌年、日本画研究団体「一采社」に参加。人物や宗教、花鳥、風景など幅広い題材を取り上げ、写実性の高い洋画の技法を日本画に融合させた骨太な作品を生み出した。68年には「岡潔先生像」で日展文部大臣賞を受賞。そのほかの代表作に、福島の自然をテーマにした成田山新勝寺の襖絵(ふすまえ)、73年に日本芸術院賞を受賞した「五百羅漢」など。日展では事務局長、理事長、会長を歴任。86年に日本芸術院会員となり、2006年には文化勲章を受章した。