キセノサト・ユタカ。本名、萩原寛。大相撲力士。
2011年11月30日、日本相撲協会は大相撲初場所の番付編成会議と臨時理事会を開き、稀勢の里(鳴戸部屋)の大関昇進を決めた。新大関誕生は十一月場所の琴奨菊に続き、2場所連続となる。
1986年7月3日、兵庫県生まれ。2歳で茨城県に移り、父の影響で小学2年のころから相撲大会に出場。中学時代は野球部のエースとして活躍し、2002年鳴戸部屋に入門。同年三月場所で初土俵。04年初場所では17歳6カ月という史上3位の若さで幕下優勝。七月場所では、元横綱・貴乃花の17歳2カ月に次ぐ17歳9カ月で十両に昇進。十一月場所では18歳3カ月という貴乃花に次ぐ歴代2位の若年記録で幕内に昇進し、しこ名を「萩原」から「稀勢の里」へ改名。06年七月場所で新三役となったが、以後出世階段で足踏みが続いていた。11年十一月場所では、直前に師匠である先代鳴戸親方(元横綱・隆の里)を亡くし、稽古量も不足するなかで10勝を挙げた。大関昇進伝達式では「大関の名を汚さぬよう、精進します」とシンプルな言葉で決意を表明した。