イトウ・マサヤ。政治評論家。
12月13日、辛口の政治評論家として活躍した伊藤昌哉さんが、心不全のため死去。85歳。
1917年、中国・旧満州生まれ。東京帝国大学法学部卒業後、西日本新聞社で政治記者として活躍。60年、故池田勇人首相の秘書官となった。池田の死後は宏池会の事務局長などを歴任。故大平正芳内閣では、首相の個人指南役を務めた。82年に出版した「自民党戦国史――権力の研究」は、佐藤政権から大平政権までの自民党内部のドロドロとした暗闘を自らの体験に基づいて描き、ベストセラーとなった。この本をきっかけに本格的な評論活動に入り、金権政治や理念のない政治家を厳しく批判する辛口の政治評論家として活躍した。その他の著書に「池田勇人とその時代」「哲学のない政治家が、国を滅ぼす」などがある。