アン・バンクロフト。Anne Bancroft。女優。
6月6日、映画「卒業」で主人公の青年を誘惑するロビンソン夫人役を演じた女優アン・バンクロフトさんが、子宮がんのため死去。73歳。
1931年、アメリカ・ニューヨーク州生まれ。両親はイタリア系移民。17歳から演劇アカデミーで学び、テレビに出演。52年の「ノックは無用」で映画デビューを果たすが、作品に恵まれなかったこともあり、舞台に活動の場を移した。ニューヨークのアクターズ・スタジオで学んだ後、58年の舞台「二人でシーソーを」でトニー賞を受賞。翌59年には舞台「奇跡の人」でサリバン先生役を演じ、トニー賞を2年連続で受賞した。62年に同舞台が映画化された際には、サリバン先生役でアカデミー主演女優賞を獲得。以後も「卒業」「愛と喝采の日々」「アグネス」でアカデミー主演女優賞にノミネートされた。64年にコメディアンで映画監督のメル・ブルックスと結婚してからは、コメディーでも才能を発揮。2001年のトニー賞12部門を独占したミュージカル「プロデューサーズ」は、夫の出世作である同名映画を舞台化するよう彼女が説得したもの。