カワダ・マサコ。童謡歌手。
1月22日、童謡「みかんの花咲く丘」などで知られる童謡歌手の川田正子さんが、虚血性心不全のため死去。71歳。
1934年、東京生まれ。児童合唱団「音羽ゆりかご会」に所属し、42年に童謡歌手デビュー。戦時中も疎開せずにNHKラジオなどで歌い、「空襲のない日はあっても、川田正子の歌声の聞こえなかった日はない」といわれた。戦後も45年に「里の秋」、翌年には「みかんの花咲く丘」が大ヒット。妹の孝子と美智子も歌手として活躍し、「川田三姉妹」と呼ばれ親しまれた。47年、変声期を迎え一度引退。武蔵野音楽大学で学んだ後、71年に復帰。童謡のほか、カンツォーネや日本歌曲にも挑戦した。79年には「森の木児童合唱団」を創設し、後進の教育に尽力。2001年には、歌手生活60周年を記念してNHKホールでコンサートを開催した。他の代表曲にラジオドラマ「鐘の鳴る丘」の主題歌「とんがり帽子」や「あの子はだあれ」などがある。1991年に日本童謡協会の童謡賞特別賞、2002年に文化庁長官賞を受賞。