コシノ・アヤコ。ファッションデザイナー。
3月26日、コシノヒロコ、ジュンコ、ミチコ三姉妹の母で、自身もファッションデザイナーの小篠綾子さんが脳こうそくのため死去。92歳。
1913年、大阪府生まれ。岸和田市の呉服商の家に生まれたが、「これからは洋服の時代」と女学校を中退し、洋裁の道へ進む。34年、同市で洋裁店を開業。第二次世界大戦で夫を亡くした後、洋裁店を経営しながら女手一つで三姉妹を育てた。最晩年まで現役デザイナーとして岸和田駅前商店街の店を守り続け、「三姉妹のおかあちゃん」と地元で親しまれた。86年、勲六等宝冠章受章。88年、「コシノアヤコ」ブランドを発表、91年には大阪コレクションに参加。2000年に岸和田で行われた三姉妹による初の合同コレクションにも出演した。常に新境地を開拓し続けようとする生き方は、テレビのドキュメンタリー番組や著書「やんちゃくれ」を原作とする舞台「コシノものがたり」などになった。ほかに「糸とはさみと大阪と」「ファッション好きやねん」などの著書がある。