シロヤマ・サブロウ。本名、杉浦英一。作家。
2007年3月22日、「落日燃ゆ」や「総会屋錦城」などの小説で知られる作家の城山三郎さんが、間質性肺炎のため死去。79歳。
1927年、愛知県生まれ。45年、志願して海軍特別幹部練習生となり、広島の大竹海兵団に入隊。戦後、東京商科大学(現一橋大学)を卒業し、愛知学芸大学(現愛知教育大学)などで教壇に立ちながら、執筆活動を開始。57年「輸出」で文学界新人賞、59年の「総会屋錦城」で直木賞を受賞した。以後、「乗取り」「辛酸」「小説日本銀行」「毎日が日曜日」「素直な戦士たち」といった経済小説をはじめ、「鼠」「雄気堂々」「落日燃ゆ」といった伝記小説、「硫黄島に死す」「指揮官たちの特攻」といった戦争小説など、話題作を発表。自身の戦争体験を原点とし、組織と人間性の問題を一貫して追求する姿勢は、中高年男性を中心に多くの読者を獲得した。