オスカー・ピーターソン。Oscar Peterson。ジャズ・ピアニスト、作曲家。
2007年12月23日、「鍵盤の皇帝」と呼ばれたジャズ・ピアノニストのオスカー・ピーターソンさんが、腎不全のため死去。82歳。
1925年、カナダ、モントリオール生まれ。鉄道のポーターとして働きながら音楽に親しんでいた父から、幼い頃よりピアノとトランペットの手ほどきを受けたが、結核を患ったためピアノに専念。カナダ国内で人気を博した後、名プロデューサー、ノーマン・グランツが率いるJATP(ジャズ・アット・ザ・フィルハーモニック)に参加。50年、ニューヨークのカーネギー・ホールで行ったリサイタルで絶賛を浴びた。完璧な技巧とダイナミックな演奏でジャズ界をリードし、60年代にレイ・ブラウン、エド・シグペンと結成したトリオで、世界各国で名声を不動のものとした。特別功労賞を含め、グラミー賞を計8回受賞。93年に脳梗塞で倒れたが、リハビリを重ねて復帰し、演奏活動を続けた。80歳を迎えた2005年には、カナダでは初となる、存命中の記念切手発行が実現。1953年の初来日では秋吉敏子にアメリカ進出のきっかけを与え、99年には第11回高松宮殿下記念世界文化賞(音楽部門)を受賞するなど、日本とのかかわりも深かった。