アルベルト・ホフマン。Albert Hofmann。化学者。
2008年4月29日、幻覚作用のある向精神薬LSDを初めて合成したスイスの化学者アルベルト・ホフマン博士が、心不全のため死去。102歳。
1906年、スイスのバーデン生まれ。チューリッヒ大学で化学を学び、29年から71年まで化学薬品会社に勤務。38年麦角菌に含まれる麦角アルカロイドを研究している際、LSD(lysergic acid diethylamide)を発見。43年にはLSDの幻覚作用を発見する。精神病の治療薬として47年に商品化されたが、60年代に入ると、多くのミュージシャンや芸術家がLSDを服用し、その幻覚作用がサイケデリック・アートの誕生などに影響を与えた。その一方で、幻覚症状による殺人事件などが発生。長期にわたる服用による副作用が判明したこともあり、各国で使用が禁止された。