オガワ・セイジ。生物物理学者。
12月18日、MRI(磁気共鳴画像法)を用いて、脳の活動の画像化を実現した小川誠二さんが日本国際賞を受賞。
1934年、東京生まれ。東京大学工学部卒業。スタンフォード大学大学院修了。68年ベル研究所に入り、84年には特別研究員になる。酸素を運ぶ血液中のヘモグロビンが酸素との結合度によって磁気特性が変化することに着目。90年、自らBOLD(Blood Oxygenation Level Dependent)信号と名付けた、脳の神経活動の高進による血流の増加に伴う磁気共鳴信号の増加を脳の断面画像に示す方法を開発。92年には、人間の目に光を当てて脳の神経反応を計測し、人間の脳の働きを見る磁気共鳴機能画像法(fMRI)の基礎を築いた。これにより、国際磁気共鳴医学会・金賞、アメリカ物理学会・生物物理学賞、朝日賞などを受賞している。2001年春にアメリカから帰国し、現在は濱野生命科学研究財団、小川脳機能研究所所長を務めている。