ノロドム・シハモニ。Norodom Sihamoni。カンボジア新国王。
10月14日、シアヌーク国王の退位宣言を受け、カンボジアの王室評議会が招集され、新国王に国王の実子、シハモニ殿下を選出。
1953年、カンボジア・プノンペン生まれ。ラナリット下院議長とは異母兄弟。 シアヌーク国王が外遊からの帰途日本に立ち寄り、昭和天皇から歓待され、プノンペンに帰着した当日に誕生したので、幼名は「トーキョー」と呼ばれていた。9歳でチェコに留学。プラハでクラシック・バレエなどを学び、75年プラハ音楽芸術院を卒業。その後、北朝鮮で映画撮影を学び、76年から78年にかけてはポル・ポト政権下、軟禁生活も経験した。80年代にはパリでバレエ団を主宰。92年に国連常任代表、93年から04年まで国連教育科学文化機関(ユネスコ)大使を務めるなど、国外生活が長く政治色は薄い。10月7日、シアヌーク国王は高齢や健康問題などを理由に退位を表明。カンボジア憲法では、国王は終身の国家元首と規定されていたが、シアヌーク前国王の退位宣言を受けて新しく法律をつくり、存命中でも退位ができることになった。シアヌーク前国王には存命中に後継者を確実にしておくねらいがあったとみられている。