カダ・ユキコ。滋賀県知事。
7月2日、滋賀県知事選挙が行われ、即日開票の結果、無所属の新人、京都精華大学教授の嘉田由紀子が現職で自民・民主・公明各党の推薦を受けた国松善次を破り当選した。女性知事は全国で5人目。
1950年、埼玉県生まれ。京都大学農学部に入学し、タンザニアに半年間住み込む。そこで川に密着した生活を実体験し、人の暮らしと水のかかわりを研究するようになる。卒業後、京都大学大学院農学研究科に入学し、アメリカ・ウィスコンシン大学大学院に留学。修士課程を修了し、帰国。79年から大津に居住し、81年京都大学大学院農学研究科博士後期課程修了、82年から琵琶湖研究所研究員となる。85年、農学博士号を取得するとともに、琵琶湖博物館の設立を提案する。以後、琵琶湖の水環境を研究し続け、96年、琵琶湖博物館の開館に携わる。2000年、京都精華大学人文学部教授に就任。琵琶湖に関する著作や論文の発表、講演などを積極的に行うかたわら、環境社会学会長、各省庁の諮問機関の委員、NPO代表などを経験した。ダム建設、新幹線駅建設を推進する県政に疑問を呈し、社民党の支持を受け滋賀県知事選に立候補。選挙中訴えた「もったいない」という言葉やボランティアによる選挙戦が話題を呼んだ。