シオノ・ナナミ。作家。
2006年12月15日、「ローマ世界の終焉--ローマ人の物語XV」(新潮社)を刊行。14年にわたるライフワークが完結した。
1937年、東京生まれ。62年学習院大学文学部哲学科卒。翌63年よりイタリアに遊学し、帰国後の68年「ルネサンスの女たち」で作家デビュー。70年より再びイタリアに移り住み、当地の歴史に材を採った作品を発表し続けている。92年「ローマ人の物語I--ローマは一日にしてならず」を刊行。以後、年1巻のペースで、古代ローマ1000年の興亡を、豊富で緻密な資料に基づく簡潔にして明快な文体で、一つひとつ積み上げていった。他の代表作に、「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」(70年)、「海の都の物語」(80年)、「コンスタンティノープルの陥落」(83年)などがある。