サンユウテイ・エンラク。本名、吉河寛海(よしかわ・ひろみ)。落語家。
2007年2月25日、「笑点」などで知られる落語家の三遊亭円楽が、国立演芸場の「国立名人会」で「芝浜」を演じたのち、その出来に納得できず第一線からの引退を表明した。
1933年、東京生まれ。55年、6代目三遊亭円生に入門、62年の真打昇進を期に5代目円楽を襲名する。60年代は古今亭志ん朝、立川談志、春風亭柳朝(柳朝の死後は月の家円鏡(現・橘家円蔵))とともに「四天王」として脚光を浴び、66年放送開始の「笑点」では自称「星の王子様」で人気を博した。78年、師の円生らと落語協会を脱退し、「落語三遊協会」創設。円生の死後も協会に戻らず、円楽一門を率いる。83年、4代目司会者として「笑点」に復帰、20年以上司会を務めた。85年、私財をなげうって寄席「若竹」を設立するが、経営難で89年に閉鎖。2005年10月に脳梗塞で倒れ、それ以前から続けていた人工透析の負担もあり、一度は引退を示唆したが、周囲の説得もあって翻意。25日の「芝浜」は、本格復帰に向けて進退をかけた高座だった。