トニー・ザイラー。Toni Sailer。元スキー選手。
2009年8月24日、1956年の冬季オリンピックで史上初のアルペンスキー3冠王となったオーストリアの名選手、トニー・ザイラーさんが死去。73歳。
1935年、オーストリアのチロル州生まれ。3歳でスキーを始め、16歳でオーストリア代表となった。56年のコルティナダンペッツォ冬季オリンピック(イタリア)で、滑降、回転、大回転のアルペンスキー3種目で金メダルを獲得。59年に引退し、俳優に転身。「黒い稲妻」(58年)、「白銀は招くよ!」(59年)などのスキー映画に主演。日本でも多くのファンを獲得し、日本映画「銀嶺の王者」(60年)、「アルプスの若大将」(66年)にも出演した。71年には映画界を引退し、郷里でのホテル経営のほか、日本を含む各地でのスキー場のコース設計を手がけた。国際スキー連盟のアルペン部長なども務め、85年には国際オリンピック委員会からオリンピック活動に功績を残した人に贈られる勲章「オリンピック・オーダー」が授与された。最近は脳腫瘍などで闘病生活を続けていた。