タテカワ・ダンシ。本名、松岡克由。落語家。
2011年11月21日、天才的な話芸と歯にきぬ着せぬ毒舌で人気を博した落語家で、元参議院議員の立川談志さんが、喉頭がんのため死去。75歳。
1936年1月2日、東京生まれ。52年、高校を中退し5代目柳家小さんに入門し「柳家小よし」。54年、二つ目に昇進し「柳家小ゑん」。3代目古今亭志ん朝、5代目春風亭柳朝、5代目三遊亭円楽と“四天王”と呼ばれる人気を誇ったが素行が問題視され、63年に真打ちとなり5代目立川談志を襲名するまで、通常の倍の時間がかかった。66年から自ら企画した日本テレビ系「笑点」の初代司会者を務める。69年には衆議院選挙に無所属で出馬し落選するも、71年の参議院選挙(全国区)で初当選。のち、自由民主党に入党し、75年沖縄開発庁政務次官に就任したが、二日酔いで会見に出席したことが問題となるなど、わずか36日で辞任した。83年、弟子の真打ち昇進をめぐり落語協会会長であった、師の小さんと対立し落語協会を脱退。以後、寄席への出演はできなくなったが「落語立川流」家元として落語人気を牽引。97年、食道がんを告白。晩年は糖尿病の悪化などで活動を休止し、2008年に高座に復帰したが、同年喉頭がんを発病。放射線治療などで小康を保ったが、10年11月に再発。11年3月6日の一門会で「長屋の花見」と「蜘蛛駕籠(くもかご)」を披露したのが最後となった。