ハタナカ・リョウスケ。声楽家。
2012年5月24日、日本のオペラ界を代表する声楽家で、評論や教育などの分野でも活躍した畑中良輔さんが、間質性肺炎のため死去。90歳。
1922年2月12日、福岡県生まれ。東京音楽学校(現・東京芸術大学)で声楽と作曲を学んだが、43年に繰り上げ卒業。短い教員生活を挟んで兵役に就き、46年復員。47年にデビューリサイタルを開き、48年に藤原歌劇団による「ドン・ジョバンニ」日本初演でオペラデビュー。モーツァルトのオペラの本邦初演の主役すべてをつとめるなど、日本屈指のバリトン歌手としてオペラや演奏会で広く活躍。日本の歌曲の独唱会を行うなど、その啓発にも尽力。朝日新聞などで音楽評論を発表し、多くの弟子がヨーロッパでも活躍するなど、評論や教育の分野でも力を尽くした。