タカハシ・ゲンイチロウ。作家。
2012年8月28日、第48回谷崎潤一郎賞(中央公論新社主催)の選考会が行われ、高橋源一郎の「さよならクリストファー・ロビン」(新潮社)が選ばれた。
1951年1月1日、広島県生まれ。69年横浜国立大学経済学部に入学したが、全共闘の活動家として逮捕・留置されることを繰り返し、72年以降、10年にわたり肉体労働に従事。この間の77年、大学を除籍中退。81年、処女作の「すばらしい日本の戦争」が「群像」新人文学賞の予選を通過。同年「さようなら、ギャングたち」が「群像」新人長篇小説賞の優秀作に選ばれ注目を集めた。88年「優雅で感傷的な日本野球」で第1回三島由紀夫賞を受賞。2002年「日本文学盛衰史」で伊藤整文学賞を受賞。05年からは明治学院大学教授も務める。受賞作は文芸誌「新潮」の10年1月号から、東日本大震災を挟み、11年12月号までに発表された6編をまとめた幻想的な短編集。