カサハラ・カズオ。脚本家。
12月12日、東映の任侠映画などで知られる脚本家の笠原和夫さんが、肺炎のため死去。75歳。
1927年、東京生まれ。旧海軍を経て日本大学中退後、54年に東映宣伝部に嘱託として入社。58年、脚本課に移り美空ひばりの主演映画の脚本などを担当。その後は、63年ごろから始まった東映の任侠映画の脚本で活躍。「日本侠客伝」シリーズや「博奕打ち・総長賭博」などの傑作を生んだ。73年から始まった東映実録路線の看板作品「仁義なき戦い」全5作のうち、完結編を除く4作の脚本を担当。ヤクザ映画ファン以外からも高い支持を集めた。著書に「仁義なき戦い」「破滅の美学-ヤクザ映画への鎮魂曲」など。2002年10月には、ロングインタビューによりその仕事を集大成した「昭和の劇 映画脚本家 笠原和夫」が出版されたばかりだった。