シドニー・ブレンナー。Sydney Brenner。分子生物学者。
2月6日、政府は沖縄県恩納村(おんなそん)に設立する予定の沖縄科学技術大学院大学の初代学長に、アメリカ・ソーク研究所のシドニー・ブレンナー教授を内定。
1927年、南アフリカ連邦・ジャーミストン生まれ。イギリス・オックスフォード大学で博士号を取得。ケンブリッジ医学研究機関などで今日の分子生物学、遺伝子工学の基礎をなす研究を行ってきた。2002年には不要となった細胞の死(アポトーシス)をひきおこす遺伝子を発見した「器官発生と、プログラムされた細胞死の遺伝制御」でノーベル医学・生理学賞を受賞している。ブレンナー教授は、政府が沖縄振興策の一環として同県恩納村に建設を予定している「沖縄科学技術大学院大学」構想を具体化する評議会の副議長を務めていた。同大学は世界最高水準の自然科学系の研究拠点を目指し、講義はすべて英語で、学長は「外国人のノーベル賞学者」を念頭において人選を進めてきた。学長などの執行機関とは別に置かれる意思決定機関のメンバーにはアメリカ・マサチューセッツ工科大学の利根川進教授など5人が内定した。