ニシムラ・ジュコウ、本名、西村寿行(としゆき)。作家。
2007年8月23日、昭和40~50年代を代表するバイオレンス小説の第一人者として知られる、作家の西村寿行さんが、肝不全のため死去。76歳。
1930年、香川県生まれ。兄は作家の西村望。業界紙記者、漁師、タクシー運転手など、さまざまな職を転々とし、活魚料理店を経営していた69年に、オール読物新人賞佳作となった「犬鷲」で作家デビュー。社会派ミステリー「瀬戸内殺人海流」「安楽死」などの推理小説を発表したのち、75年「君よ憤怒の河を渉れ」で、冒険小説の要素と、ストレートな暴力描写や性への衝動を盛り込んだ「ハードロマン」と呼ばれる作風を確立。次々とヒット作を生み、最盛期には月1000枚近くを書く人気作家となり、79年には高額所得者番付の作家部門でトップになった。「君よ憤怒の河を渉れ」や「犬笛」は映画化もされ、600冊以上の著書を世に送り出した。