クリモト・カオル。本名、今岡純代。作家、文芸評論家。
2009年5月26日、100巻を超えるファンタジー大河小説「グイン・サーガ」シリーズやミステリー、時代小説など多彩なジャンルの作品で知られる作家の栗本薫さんが、膵臓がんのため死去。56歳。
1953年、東京都生まれ。77年評論「文学の輪郭」で群像新人賞を受賞し、文芸評論家の中島梓としてデビュー。78年には栗本薫の名で「ぼくらの時代」で江戸川乱歩賞を受賞して推理作家としてもデビューした。以後、「中島梓」名義では評論やエッセー、「栗本薫」名義では主に推理小説やSFを執筆。79年にはファンタジー大河小説「グイン・サーガ」シリーズの執筆を開始。同作は正伝126巻、外伝21巻、総発行部数3000万部を超えるロングセラーとなり、英語、ドイツ語、フランス語などにも翻訳された。その他、ミステリー、ホラーの執筆のほか、評論、ミュージカルの脚本、演出などさまざまなジャンルで活躍した。90年には乳がんを宣告され、2年後にその体験を公表した「アマゾネスのように」を執筆。2007年11月に膵臓がんが見つかり、闘病しながら執筆を続けていた。他の著書に「絃の聖域」「夢幻戦記」や「魔界水滸伝」シリーズ、「伊集院大介」シリーズなどがある。