マリー・トラバース。Mary Travers。歌手。
2009年9月16日、1960年代から70年代にかけてのフォークブームをリードしたアメリカの伝説的フォークグループ「ピーター・ポール&マリー(PP&M)」の女性メンバー、マリー・トラバースさんが、白血病のため死去。72歳。
1936年、アメリカのケンタッキー州生まれ。家族でニューヨーク市に移住した。61年にピーター・ヤーロー、ポール・ストーキーの男性2人と「ピーター・ポール&マリー」を結成。ピート・シーガーの「花はどこへ行った」のカバー曲はベトナム反戦を象徴する歌となった。当時、人種差別撤廃を求める運動の一環として行われた63年のワシントン大行進ではボブ・ディラン作詞作曲の「風に吹かれて」が歌われるなど、メッセージ性の強い曲が若者の心をとらえ、世界的にフォークブームを巻き起こした。グループは70年にいったん解散したが、78年に再結成。2004年に白血病と診断されたトラバースさんは、骨髄移植を受け、09年5月20日まで活動を続けていた。