ミヤモト・テル。作家。
2009年12月9日、復員した2人の青年が戦災孤児たちを育て、彼らと成人した子どもたちが住み続けている通称・骸骨(がいこつ)ビルを舞台にした宮本輝の長編小説「骸骨ビルの庭(上・下)」が第13回司馬遼太郎賞に決まった。
1947年3月6日、兵庫県生まれ。追手門学院大学文学部卒業後、広告代理店にコピーライターとして勤務していたが、不安神経症に苦しんだ後、退社して小説を書き始める。77年「泥の河」で第13回太宰治賞を、翌年「螢川」で第78回芥川賞を受賞。結核のため2年近く療養生活を送るが、回復後、朝日新聞の連載小説「ドナウの旅人」を手がけるなど精力的に執筆活動を行った。87年には「優駿」で第21回吉川英治文学賞を受賞。96年から芥川賞選考委員。「泥の河」「螢川」「道頓堀川」の川三部作など、多くの作品が映画化・映像化されている。他の作品に「錦繍(きんしゅう)」「青が散る」「流転の海」など。