テラジマ・シノブ。女優。
2010年2月20日、第60回ベルリン国際映画祭の授賞式が行われ、若松孝二監督の映画「キャタピラー」に主演した寺島しのぶが最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞。日本人としては35年ぶり。
1972年12月28日、京都府生まれ。父は歌舞伎俳優の尾上菊五郎、母は女優の富司純子。小学生のころから子役としてテレビCMやドラマに出演していた。92年、文学座の研修生となり、翌年、文学座公演「恋と仮面とカーニバル」の主役として初舞台を踏む。96年文学座を退団。その後も舞台を中心に活躍した。2003年には、映画初主演となった「赤目四十八瀧心中未遂」で日本アカデミー賞主演女優賞を、「ヴァイブレータ」で東京国際映画祭優秀女優賞を受賞。その後も数多くの賞を獲得しており、実力派女優として評価が高い。受賞作となった「キャタピラー」は、日中戦争で手足を失った夫とその介護に追われる妻を描き、戦争の愚かさを浮かび上がらせた作品。日本人の最優秀女優賞受賞は1964年の左幸子、75年の田中絹代に続く3人目となる。