セジマ・カズヨ。建築家。
ニシザワ・リュウエ。建築家。
2010年3月28日、建築界のノーベル賞といわれる権威ある賞、プリツカー賞の主催団体、アメリカのハイアット財団が、10年の同賞を妹島和世と西沢立衛に授与すると発表。2人の設計ユニットSANAAが内外で積み上げてきた実績が評価された。
妹島和世は1956年茨城県生まれ。日本女子大学大学院を修了後、伊東豊雄建築設計事務所を経て87年、妹島和世建築設計事務所を設立し、「再春館製薬女子寮」で新日本建築家協会新人賞を受賞。2010年の第12回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展では総合ディレクターを務める。
西沢立衛は1966年神奈川県生まれ。90年に横浜国立大学大学院修了後、妹島和世建築設計事務所を経て97年、西沢立衛建築設計事務所を設立。2001年より横浜国立大学大学院准教授。
2人は1995年、国際的な建築コンペにチャレンジするために共同設計事務所SANAA(Sejima And Nishizawa And Associates)を立ち上げた。「岐阜県立国際情報科学芸術アカデミーマルチメディア工房」「熊野古道なかへち美術館」「ディオール表参道」「金沢21世紀美術館」「トレド美術館ガラスパビリオン」「ニュー・ミュージアム・オブ・コンテンポラリー・アート」などの作品があり、スペインの「バレンシア近代美術館増築」など進行中のプロジェクトも多い。日本人の同賞受賞は故丹下健三(1987年)、槇文彦(93年)、安藤忠雄(95年)に続く15年ぶり4組目となる。