モリ・ツヨシ。数学者、評論家。
2010年7月24日、くだけた関西弁でユニークな教育論、人生論を語り、幅広い層から支持を受けた数学者の森毅さんが、敗血症性ショックのため死去。82歳。
1928年1月10日、東京生まれ。育ったのは大阪。旧制第三高等学校から東京大学理学部数学科に進む。卒業後、北海道大学理学部助手を経て、57年に京都大学教養部助教授に。71年から91年に退官するまで同教授。京大で「名物教授」として知られるようになり、70年代から新聞や雑誌にコラムなどを執筆。テレビやラジオにも出演するようになり、しなやかな視点で教育問題を中心に時事や人生を語って親しまれた。鶴見俊輔や池内紀らとアンソロジー「ちくま文学の森」「ちくま哲学の森」の編集に当たるなど、文学や哲学にも造詣(ぞうけい)が深かった。著書は「元気がなくてもええやんか」「チャランポランのすすめ」「数学受験術指南」など100冊以上。