ジョン・マックスウェル・クッツェー。John Maxwell Coetzee。作家。
10月2日、スウェーデン・アカデミーは2003年のノーベル文学賞を「恥辱」などの小説で知られるJ.M.クッツェーに贈ると発表。
1940年、南アフリカ・ケープタウン生まれ。オランダ系入植者の父親と、ドイツ系の母親の間に生まれ、英語で教育を受けた。ケープタウン大学で数学と文学を学んだのち、アメリカ・テキサス大学でベケットを研究。ニューヨーク州立大学で教鞭をとり、72年帰国。74年ケープタウン大学で教鞭をとりながら処女作「ダスクランド」を発表し文壇デビュー。登場人物の深層心理を冷静な筆致で描きアパルトヘイト(人種隔離)を白人の立場から批判する作品で知られ、「マイケル・K」(83年)と「恥辱」(99年)でイギリスの権威ある文学賞、ブッカー賞を史上初めて2度受賞するなど世界的な名声を得ている。2002年からは、オーストラリアのアデレードに在住。アデレード大や、アメリカ・シカゴ大などで教鞭をとっている。人前に出ることをあまり好まず、ブッカー賞の授賞式には2回とも欠席、ノーベル賞受賞のコメントもシカゴ大のホームページ上で発表した。