チョウ・シヨウ。Zhao Ziyang。元中国共産党総書記。
1月17日、天安門事件で失脚した趙紫陽・元総書記が呼吸器系統などの病気のため死去。85歳。
1919年、中国・河南省生まれ。38年中国共産党入党。建国後は農村工作部長などを歴任し、40代の若さで広東省党委員会第一書記となったが、文化大革命で批判され67年失脚。71年復権。四川省の党委第一書記時代に経済改革で大きな実績をあげ、「四川の経験」と評価される。そして79年中央政治局員となる。80年国務院総理(首相)に就任し、胡耀邦党総書記とのコンビで改革開放に取り組んだ。87年失脚した胡耀邦総書記を引き継いで、総書記代行も兼務。「社会主義初級段階論」を提起し、市場経済化を加速させた。89年6月に起きた天安門事件では、民主化を要求する学生を擁護したため、総書記はじめすべての職務を解任され失脚したが、党籍は残った。その後は北京市内の自宅で軟禁状態にあった。