ナンブ・ヨウイチロウ。物理学者。
5月12日、アメリカのベンジャミン・フランクリン・メダルの物理学部門で、南部陽一郎シカゴ大学名誉教授が受賞していた(4月21日)ことが明らかになった。
1921年、福井県生まれ。42年、東京帝国大学理学部物理学科卒業。大阪市立大学教授を経て52年に渡米。58年にシカゴ大学教授となり、91年から同大学名誉教授。60年代初頭、素粒子を扱う場の理論に「自発的対称性の破れ」という概念を導入。この理論は、素粒子研究の進歩の原動力になったと考えられている。ベンジャミン・フランクリン・メダルは世界の優れた科学者に贈られるもので、アメリカ版ノーベル賞とも呼ばれる。受賞者にはノーベル賞受賞者も数多い。過去に同賞を受賞した日本人には、ノーベル物理学賞を受賞した江崎玲於奈、青色発光ダイオードを発明した中村修二、日立製作所フェローの外村彰などがいる。