フジタ・マコト。本名、原田真。俳優。
2010年2月17日、テレビ時代劇「必殺」シリーズの中村主水(もんど)役をはじめ、舞台や映画でも個性的な演技を見せた俳優、藤田まことさんが、大動脈からの出血のため死去。76歳。
1933年4月13日、東京生まれ。無声映画時代のスター、藤間林太郎の次男。歌手を目指していたが、歌謡ショーの司会者として才能を発揮したことからコメディアンに転向。62年にスタートしたテレビ時代劇コメディー番組「てなもんや三度笠」の“あんかけの時次郎”役で全国的な人気を得た。その後、テレビ時代劇「必殺」シリーズで恐妻家の殺し屋・中村主水、刑事ドラマ「はぐれ刑事純情派」の刑事・安浦吉之助、テレビ時代劇「剣客商売」の秋山小兵衛などの個性的な主役を演じ、シリーズをロングランさせた。舞台や映画でも活躍し、ミュージカル「その男ゾルバ」では芸術選奨文部大臣賞を受賞した。08年5月に食道がんで手術を受けて舞台を降板。さらに09年9月には慢性閉塞性肺疾患との診断を受けてドラマ「JIN-仁-」を降板しており、10年1月に仕事に復帰した矢先だった。