ゼゼ・タカヒサ。映画監督。
2011年2月19日、世界三大映画祭の一つ第61回ベルリン国際映画祭で、瀬々敬久監督の「ヘヴンズ ストーリー」が、最優秀アジア映画賞(NETPAC賞)と国際批評家連盟賞の2冠を獲得。
1960年5月24日、大分県生まれ。京都大学在学中から自主制作映画を撮り始め、卒業後、ピンク映画の助監督として活動。89年「課外授業 暴行(原題:羽田へ行ってみろ そこには海賊になったガキどもが今やと出発を待っている)」でピンク映画監督デビュー。独特な作風で支持を集め、佐藤寿保、サトウトシキ、佐野和宏らとともに90年代のピンク四天王と呼ばれるようになる。97年「KOKKURI/こっくりさん」で一般映画に進出し、同年の「黒い下着の女 雷魚(原題:雷魚)」でカリスマ的人気を得る。2000年以降は「HYSTERIC」(00年)、「RUSH!」(01年)、「DOG STAR」「SFホイップクリーム」(02年)、「MOON CHILD」(03年)、「泪壺(なみだつぼ)」「フライング☆ラビッツ」(08年)、「感染列島」(09年)などの作品の他、3年間にわたってバンド「頭脳警察」を追った、3部作「ドキュメンタリー 頭脳警察」などを監督。受賞作の「ヘヴンズ ストーリー」は両親や姉を殺された女性の復讐を描いた4時間38分という大作で、実験的な作品などが多い「フォーラム部門」に出品されたもの。これで同映画祭の国際批評家連盟賞は園子温監督の「愛のむきだし」、行定勲監督の「パレード」に続いて、3年連続で日本作品の受賞となった。