スギウラ・ナオキ。俳優。
2011年9月21日、「岸辺のアルバム」「父の詫び状」など、数々の名作ドラマで活躍した俳優の杉浦直樹さんが、肺がんのため死去。79歳。
1931年12月8日、愛知県生まれ。日本大学芸術学部在学中に新協劇団の研究生となり、50年に新演劇研究所設立に参加、舞台「真空地帯」「検察官」「どん底」などに出演した。57年、石原裕次郎の主演映画「俺は待ってるぜ」で映画初出演。58年、松竹に入社、「錆びたナイフ」では石原裕次郎の敵役で注目を集めた。テレビドラマでは山田太一原作の「岸辺のアルバム」(TBS系)や、向田邦子原作の「父の詫び状」(NHK)など数々の名作で好演。二枚目から哀愁の漂うコミカルな役まで幅広い役柄をこなし、2001年には向田作品を舞台化した「あ・うん」で菊田一夫演劇賞受賞。06年に脳梗塞(こうそく)で倒れてからは、好きだった日本酒とたばこも控えめにしてリハビリに努めていたが、11年8月に体調をくずして入院。検査の結果、肺がんで余命2カ月と診断され放射線治療を受けていた。