フジモト・ギイチ。本名、藤本義一(よしかず)。作家。
2012年10月30日、大阪が舞台の脚本や小説を数多く手がけ、テレビ番組「11PM」の司会などでも知られた藤本義一さんが、肺がんのため死去。79歳。
1933年1月26日、大阪府生まれ。大阪府立大学経済学部在学中にラジオドラマの脚本を書き始め、「つばくろの歌」で57年度芸術祭文部大臣賞受賞。大学卒業後は映画監督の川島雄三からシナリオ技法を学んだ。放送作家として独立した後、65年から読売テレビ系の深夜番組「11PM」の司会者を25年間務めた。69年に小説の発表を始め、74年「鬼の詩(うた)」で第71回直木賞を受賞。上方の若手漫才師らの育成にも尽力したほか、95年の阪神・淡路大震災で親を亡くした遺児たちのための施設を設立するなど支援活動にも取り組んだ。他の作品に「生きいそぎの記」「殺られ」「白い血が流れる」「はぐれ刑事」などがある。