キタロウ。本名、高橋正則(まさのり)。作曲家、シンセサイザー奏者。
2月21日、アメリカ音楽界最高の栄誉とされるグラミー賞の最優秀ニューエージアルバム賞を、喜多郎さんの「シンキング・オブ・ユー」が受賞。日本人のグラミー賞受賞は二人目で、89年に「ラストエンペラー」で、坂本龍一さんが最優秀オリジナル映画音楽賞を受賞している。喜多郎さんは、93年にオリバー・ストーン監督の映画「天と地」の音楽で、ゴールデン・グローブ賞作曲賞を受賞しており、2つ目の栄冠。
53年、愛知県豊橋市生まれ。高校卒業後、72年、ロックグループ「ファーイースト・ファミリーバンド」のベーシストとして渡英し、シンセサイザーと出会う。タイ、インド、日本各地を放浪しながらシンセサイザーで曲を作り、78年「天界」「OASIS」でソロ・デビュー。80年からはじまったNHKの長期取材ドキュメンタリー番組「シルクロード」の全音楽を手がけて注目される。87年以後、音楽活動の舞台をアメリカに移し、東洋的なエキゾチシズムあふれたメロディとシンセサイザーを融合させた独特のサウンドは、「ヒーリング(いやし)系」ミュージックとして人気を博す。00年のNHKスペシャル「四大文明」の音楽で、久しぶりに日本での活動も再開。現在はコロラド州在住。