タナカ・マサミ。国際標準化機構次期会長。
9月19日、国際標準化機構(ISO)の総会で次期会長選挙が行われ、日本化学工業協会の田中正躬専務理事が日本人としては16年ぶりに会長として選出された。
1942年、香川県生まれ。京都大学大学院修士課程修了後、通産省(現・経産省)に入省。バイオインダストリー室長、科学技術庁振興課長、埼玉大学教授、通産省基礎産業局化学製品課長、工業技術院総務部技術審議官などを経て、工業技術院標準部長に就任。98年に退官後、2002年までISO理事。1995年から2000年まではアジア太平洋地域の国家標準化機関協力組織「太平洋地域標準会議」の常設委員会議長を務めるなど、国際標準化に長くかかわってきた。日本人としては、1986年から88年までISO会長を務めた山下勇三井造船会長に続く16年ぶり2人目の会長となる。会長の任期は2005年1月からの2年間だが、04年1月から次期会長となるため、実質的な役職期間は3年間。次期会長ポストの獲得で、国際規格への日本の関与強化が期待されている。