ソノダ・タカヒロ。ピアニスト。
10月7日、日本を代表するピアニストで文化功労者の園田高弘さんが、解離性大動脈瘤(りゅう)破裂のため死去。76歳。
1928年、東京生まれ。幼少時にピアニストの父から早期教育を受け、39年から日本に亡命していたレオ・シロタに師事。東京音楽学校(現・東京芸術大学)卒業後、19歳で正式デビュー。その後、パリでマルグリット・ロンに師事した。54年、初来日したヘルベルト・フォン・カラヤン指揮のNHK交響楽団と共演。57年カラヤンに渡欧をすすめられ、日本人国際派ピアニストの先駆けとなった。59年ベルリン・フィルハーモニーの定期演奏会にソリストとしてデビュー。71年には芸術院賞を受賞。日本人として初めてベートーベンのピアノソナタ全曲の演奏・録音をし、3度目の録音が97年に完成。ショパン国際ピアノ・コンクールほか、数多くの国際コンクールで審査員を務め、父親の故郷・大分市で創設された「園田高弘賞ピアノコンクール」からも優れた若手奏者を輩出するなど後進の指導にも力を尽くした。