シマダ・ショウゴ。本名、服部喜久太郎。俳優。
11月26日、新国劇の第2期黄金時代を築き、90歳を過ぎても現役として活躍した俳優の島田正吾さんが、脳梗塞のため死去。98歳。
1905年、神奈川県生まれ。23年新国劇に入り、「井伊大老の死」で初舞台。29年新国劇主宰の沢田正二郎急死後、後継者として一躍抜てきされて、辰巳柳太郎と共に劇団の中心となり、新国劇の第2期黄金時代を築いた。「関の弥太っぺ」「国定忠治」「瞼の母」「一本刀土俵入り」などの股旅物を得意とする一方、戦後は、「霧の音」「ビルマの竪琴」などの文芸ものにも取り組み、新国劇に新しい分野を開拓。51年からは映画にも進出し、舞台作品の映画化のほか、「消えた中隊」「六人の暗殺者」「日本のいちばん長い日」「八甲田山」などに出演。NHK大河ドラマ「勝海舟」などテレビ出演作も数多い。劇団新国劇は54年に一度倒産し、再建したが、経営難が続き87年創立70周年を機に解散。91年からは新橋演舞場で毎年5月「白野弁十郎」「王将」などの新国劇の代表作をひとり芝居にして上演公演を開始。「白寿(99歳)でのひとり芝居」を目標に、02年8月、96歳で脳梗塞に倒れるまで現役を続けていた。