ジュガク・アキコ。国語学者。
7月13日、国語学者で女性学者の草分けの寿岳章子さんが肺炎のため死去。81歳。
1924年、京都市生まれ。父はダンテの「神曲」を研究した英文学者の寿岳文章。46年に東北大学を卒業した後、京都大学大学院へ進学し、鶴見和子らと共に女性学者の草分けとして活躍した。51年に京都府立西京大学(現・京都府立大学)の講師、68年からは教授を務め、36年間にわたって教壇に立った。大学では中世語彙、言語生活史や言葉と女性の問題を研究、エッセイストとしても活躍した。一方で市民運動に積極的に関わり、女性の人権問題を広く世間に問いかけ、公の場で女性が声を上げることの必要性を訴えた。また、65年には「憲法を守る婦人の会」を結成し憲法問題にも言及。女性の視点に立った平和運動や、憲法をいかに守るかを議論しあった。81年の京都府知事選では、革新統一候補として名前が挙がった。著書に「日本語と女」「ことばづかいの昭和史」「思いは深く」「ひたすら 憲法」などがある。