パー・チン。本名、李堯棠(リ・ギョウトウ)。作家。
10月17日、現代中国文学界を代表する作家で、中国作家協会主席の巴金さんが死去。100歳。
1904年、中国の四川省・成都生まれ。27年にフランスへ留学し、初作品「滅亡」を執筆。帰国後の29年から本格的に創作活動を始めた。愛情三部作と呼ばれる「霧」「雨」「電」、激流三部作「家」「春」「秋」などの代表作は世界各国で翻訳された。34年、約10カ月間に渡って日本に留学。37年に日中戦争が勃発してからは、抗日文筆活動に専念した。文化大革命の際に反革命分子と批判を受けたが、毛沢東死去の翌77年に名誉を回復。その後は中国ペンセンター会長、作家協会主席、人民政治協商会議副主席などを歴任した。晩年に執筆した「随想録」は渾身の力をふりしぼって書いた力作で、ノーベル文学賞の最右翼といわれた。パーキンソン病を患い、99年から寝たきりの生活を送っていた。