マルセル・マルソー。Marcel Marceau。本名、Marcel Mangel。パントマイム俳優。
2007年9月22日、「パントマイムの神様」「沈黙の詩人」などと呼ばれたフランスのパントマイム俳優、マルセル・マルソーさんが死去。84歳。
1923年、フランス、ストラスブール生まれ。第二次世界大戦で、ナチスドイツがフランスに侵攻した際、ユダヤ人であることを隠すために姓をマンゲルからマルソーに変える。ドイツ占領下ではレジスタンス(抵抗運動)に参加。父はアウシュビッツ強制収容所で亡くなったという。戦後、パントマイムの名優エティエンヌ・ドクルーに師事し、47年パントマイム劇団ボッシュ座を設立。マルソーさんが作り出した、白塗りの顔の道化師「ビップ」役は、パントマイムの代名詞的なキャラクターとなった。78年にはパリ・パントマイム国際学校を創設。「パントマイムの神様」として世界的に名声を博し、来日も10回を超える。主な作品に「夜明け前の死」、「モンマルトルのピエロ」、「パリ祭」、ゴーゴリの「外套」などがある。