チャールズ・テーラー。Charles McArthur Ghankay Taylor。前リベリア共和国大統領。
8月11日、内戦が続くリベリア共和国のテーラー大統領が、反政府勢力との停戦協定に沿い辞職、国外退去へ。
1948年、リベリア共和国・モロンビア近郊生まれ。リベリアは1847年、アメリコ・ライベリアンと呼ばれるアメリカの解放奴隷が中心となり建国された、アフリカ最初の共和国。リベリアの内戦には、1980年のドウ曹長のクーデターまで続いた、アメリコ・ライベリアンによる先住民に対する差別と圧政が背景にあるといわれる。89年ドウ政権打倒のためテーラー前大統領が率いる「リベリア国民愛国戦線」(NPFL)などが蜂起、内戦に突入。96年の停戦までに10万人以上が死亡した。97年、テーラーは国際社会の監視下で行われた大統領選で大統領に就任。隣国シエラレオネの内戦へ介入し、残虐行為で知られる「革命統一戦線」(RUF)にダイヤと引き換えに武器などを供給。国際社会はこれに対し経済制裁を科した。こうした中で「リベリア和解民主連合」(LURD)が蜂起。2003年に入り内戦が激化し、国連や欧米、アフリカ諸国は多国籍軍の派遣を検討するとともにテーラー大統領の辞任を求めていた。