ハロルド・ピンター。Harold Pinter。劇作家。詩人。脚本家。反戦活動家。
10月13日、スウェーデン・アカデミーがイギリスの劇作家、ハロルド・ピンターにノーベル文学賞を授与すると発表した。
1930年、イギリスのロンドン東部ハックニー生まれ。51年から舞台俳優として活動を始めたが成功せず、劇作家に転向した。57年、処女作「部屋」を執筆。その後も数多くの作品を発表し、日常に潜む不条理を描きだす手法は「脅威の喜劇」と呼ばれ、イギリスを代表する劇作家の地位を確立した。代表作に、59年「管理人」、74年「だれもいない国」などがあり、「料理昇降機」(57年)など日本でもしばしば上演されている。また、政治にも強い関心を寄せ、80年代には政治的色合いの強い作品を発表。99年のNATOによるユーゴスラビア空爆に抗議、また2003年イラク開戦反対運動などにも積極的に参加し、ブレア首相を「戦争犯罪人」呼ばわりしたことで話題になった。05年2月に劇作家を引退、政治活動に専念すると表明している。